似而非カラーシリーズお江戸でござる人物編、将軍、大名ときたら、次は一般の武士です。
明治時代になり、公家、将軍、大名は華族となりました。
町人や農民でも明治の元勲で功績のあった人も華族に加えられました。
一方で一万石に満たない直参旗本や地方の藩の家老などの重役などなどの上級武士は足軽などの下級武士とともに「士族」となりました。
なかにはうちのご先祖様のように藩の重役でありながら平民にされたケースもあります。
ところが殿様以下藩の主だった人が勤王派となり、ご先祖様は命を狙われました。
刺客を斬ったものの追手が迫ってきて危ない。
ご先祖様は脱藩し、鈴鹿峠を越えて佐幕派の雄藩である桑名藩に助けを求めました。
それで松平容保の弟で藩主の松平定敬が救助の上、貧農に変装し追手の目をくらませと命じました。
貧農のふりをして刺客を捲いたところで明治維新。
版籍奉還となりました。
士族にしてもらえるはずが身なりが貧しすぎて平民にされました。
ショックでやけ酒を飲んで36歳でアルコール中毒で死亡。
残された幼い子供をしり目に親戚縁者と称する大人たちが寄ってたかって武士としての証拠物件の刀などを持ち去りました。
幼い子供は長じて養豚業者豚飼いの松太郎となりました。
それがうちの先祖です。
写真の武士は我がご先祖様とは縁もゆかりもありませんが、裃で盛装した上級武士です。地方の藩の重役か直参旗本とみられます。
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