常盤台写真場
1937(昭和12)年に東京都板橋区常盤台に建てられた写真館です。
木造2階建てモルタル壁の写真館は正面から見ると鉄筋コンクリート2階建てに見えます。
1階には居住スペースと暗室とアシスタントの部屋があります。
撮影スタジオは2階。
お客さんは玄関から入ってスリッパに履き替えて2階に上がるようになっています。
左が北側で大きなすりガラスの明かり取り窓があって、ごつい投光器も明かり取り窓の脇に用意されています。
戦前と戦後まもなくは強力なフラッシュなんてないから照明はかなり大掛かりになってしまいました。
カメラが一般に普及していなかった時代は卒業写真や成人式などの人生の節目のときにはこうした写真館がかなり利用されていたようです。
デ・ラランデ邸
ドイツ人建築家で1995年に解体された朝鮮総督府庁舎の設計者として知られるゲオルグ・デ・ラランデ(1872~1914)。
神戸の風見鶏の館も彼の作品で日本にユーゲントシュティル(ドイツ版アールヌーボー)という建築様式をもたらしました。
そのデ・ラランデが1910(明治43)年に建てた木造三階建ての私邸がこちら。
2,3階がレンガ色でうろこ状の瓦で覆われています。
デ・ラランデの死後、家は何度も人手に渡った末に1956(昭和31)年にカルピスの発明者三島海雲氏が自宅として購入。
三島氏の亡くなったあと、三島氏の会社の一つではちみつとロイヤルゼリーを製造販売する三島食品工業の事務所になっていました。
実はここ、江戸東京たてもの園のレストランとして使われています。
ところが訪問したのが5月のゴールデンウィーク中でものすごく混んでいました。
お昼に行ったら、順番が来るのが夕方だといわれて、あきらめて早々に退散しました。