第4回までにここで紹介したパーソナリティって女性がいないだろ!
深夜の解放区は男性の猥談の場かよ?
んなこたぁない!
失礼。タモリの口癖がうつっちゃいましたね。
歌うヘッドライトや走れ歌謡曲じゃなくても深夜の姫はいました。
今回はオールナイトニッポンの深夜の姫たちの中から、特に気に入っていた三人をピックアップいたします。
イルカ
「ばっかやろ〜〜!……これでいいかな」
1974から1975年にかけてやっていたイルカのオールナイトニッポン。
丁度「なごり雪」が流行っていた頃ですね。
(なごり雪)
小学6年のとき、電気クラブで作った1石ラジオのイヤホンから罵声が聴こえたときは、まぁ驚きましたよ。
要するに、鶴光でいえば悲しいお話コーナーなんです。
リスナーがムカついたことや悲惨な体験を葉書で送ってくる。
イルカさんが読む。
最後に投稿者になりかわって「馬鹿野郎」と絶叫。
イルカさんって全体的にゆるふわなんですよ。
歌もトークも。
それが馬鹿野郎コーナーだけアグレッシブでしたからね。インパクトありました。
「家〜族の肖像〜ィ!」
ちょっとベランメェで威勢がいい声。
山崎ハコは歌どおりでもの凄〜〜〜〜く暗くて、ジメジメして、殷々滅々としていて、呪いをかけてるみたい。
不気味過ぎて十秒でダイヤル変えましたよ。
ったく。
ところが、ところが、みゆきさん。
「アザミ嬢のララバイ」とか「ひとり上手」みたいな物悲しいトークが出るかと思ったら、いきなりのハイテンション!
便所の100W。
「家族の肖像」ってェのは自分の親兄弟の変人ぶりやドジ話投書を明るく笑い飛ばすコーナー。
ほかに覚えているコーナーは……。
メンネの日記
リスナー自身のドジ話の投稿でした。
文の最後をみゆきさん流に「ゴメンね!」を省略した「メンネ〜!」で締めるのがおやくそく。
ひとり上手と呼ばないで
リスナーからの自慢話の投稿でしたが、自虐ネタばっかでちっとも自慢になってねぇ!
大っ嫌いだ!
イルカのオールナイトニッポンの馬鹿野郎コーナーみたいなの。
締めの決め台詞が馬鹿野郎でなく、みゆきさん流に「大っ嫌いだ〜」です。
しかもエコー付き。
エコー付きで思い出した!
みゆきさんとこのリスナーって「エコー希望」って書いてくる人が1/3ぐらいいました。
「エコー希望」って書くとペンネームをエコーをかけてみゆきさんが叫ぶんですよ。
葉書読まれた人の景品に中島みゆきと握手が出来る「握手券」を乱発してました。
「握手券」で握手してもらえた人、何人ぐらいいたんでしょ?
気になりませんか?
未だに謎なんですよ。
みゆきさんは冒頭から飛ばしまくります。
最後に悩み事相談の葉書を読むんです。
イジメとかの話が多かったかな。
そこだけは「アザミ嬢のララバイ」みたいな物悲しい声に変わるんですよ。
一言アドバイス付きで。
悩み事相談コーナーを題材に歌も出しました。
(ファイト)
今、思えば、みゆきさんって振れ幅の大きな人でしたねェ!
コッキーポップで有名になったアーティストです。
今じゃみゆきさん、イルカさん同様フォーク・ニューミュージック界の大御所。
歌の雰囲気はやや暗めでしっとりした感じ。
しかも自分でメルヘン歌手って公言している。
大人しくて物静かな女性をイメージしてましたよ。
そしたら……
深夜童話館とか言って鶴光顔負けのエロネタ読むんですよ!
谷山浩子のオールナイトニッポンは水曜日のビートたけしのオールナイトニッポンが終わった後、3時から明け方5時までやってました。
放送期間は1982年から1986年の四年間。
第二部でCMもローカルスポンサーのしかない。
気楽だったからか、何でもありの世界でした。
ほかに覚えているコーナーにこんなのありましたね。
にゃんにゃん伝言板
リスナーが勝手にプライベートなメッセージを公共の電波で放送しちゃう!
やったね葉書
葉書とは言えないとんでもないものに切手を貼ってお便りとしてリスナーが送ってくる。
蒲鉾板なんてどノーマルで覚えている限り、一番酷かったのはスルメにマジックで宛名を書いて、切手を貼って送ってきたやつでした。
勝手ににゃんにゃんするな
鶴光の悲しいお話、イルカの馬鹿野郎、中島みゆきの大っ嫌いだに相当するコーナー。
リスナーからの悲惨な体験が寄せられる。
おはようございますの朝食屋さん
エンディングでリスナーに電話して朝食を食べてもらう。
ザ ・ベスト3
組織票OKのリクエストコーナー。
音源を送るとリスナーの歌やリスナーの学校の校歌もかかってしまう。
ここで天才シンガーソングライターの片鱗を伺わせてた回がありましたね。
一つはHATO-POP-POの「あの人は受験生」がかかったとき。
それが谷山浩子さんが偉く気に入って大絶賛!
しょっちゅうかかるようになりました。
ポニーキャニオンレコードの社長さんの耳に止まって、レコード化されました。
平凡なのになんだか癒される歌でしたね。
もう一つはこのコーナーか思い出の一曲だったか、失念しましたが、「カントリーガール」の4番がかかったとき。
シングルは尺が長くて、3番までしか入らなかったんです。
LPは4番あり。
3番までだと田舎から出てきた女の子がチャラ男くんに騙されて、遊ばれて、捨てられる歌。
悲惨な歌でコッキーポップでかかったときは好きな歌ではありませんでした。
ところが、「実はカントリーガールにはLPとライブ限定の4番があるんです!」
4番をLPの音源か生歌でやってくれたんですよ。
実は第三者のカントリーガールに恋をした内気なアイツがいたんです。
カントリーガールがチャラ男に捨てられるまでをそっと見守ってんです。
チャラ男にラブレターの代筆までさせられたのに。
最後に内気なアイツはラブレターで告る決心をするんです。
これはドラマですよ。
凄い!
一発でこの歌が好きになりました。
オープニングの天ぷらサンライズも歌う前衛芸術みたいで凄いけど、カントリーガールの4番には打ち負かされましたねぇ。