さて、お立ち会い!
今回のラジオはHAPPYな友だちで〜す!は「キンパ」だよっ!
キンパったって、韓国海苔巻きじゃあない。
TBSラジオ深夜放送の看板番組、「那智チャコ金曜パックインミュージック」だ!
(1980年の放送風景)
1967年8月から1982年7月まで15年も続いた驚異の番組でした。
ラジオパーソナリティはコブラの中の人として有名な野沢那智(1938〜2010)とパタリロ!や初代怪物くんでおなじみの白石冬美(1936〜2019)。
(野沢那智)
(白石冬美)
二人とも故人です。
野沢那智はノザワナチという芸名からなっちゃん(本名は字はそのままでノザワヤストモ)、白石冬美は「小さい子」からチャコちゃんと呼ばれていました。
番組のコーナーは「御題拝借」と題して、前の週にテーマを発表。
それに基づいたリスナーから投書を募り、読むお便りコーナー。
これがメインです。
他には二人揃ってベテランの声優兼舞台俳優なので、「金瓶梅」若しくは「デカメロン」というラジオドラマをやってました。
開始が学生運動華やかなりし頃故に初期は学生運動がらみのネタがあったようです。
TBSラジオってニッポン放送と違って、ちょっとお堅いところがありましたからね。
おちゃらけ、お笑いの葉書は少なくて、在日差別みたいな問題の葉書が混じってましたね。
二人ともトークは上手かった。
面白いっちゃ面白い!
今だからいいますけど、野沢那智は役者としても、ラジオパーソナリティとしても、一流だと思いますよ。
でも人間としては嫌いでしたね。
「雅羅は泣くんだ!雅羅は!」とか言ってね、自分が主催する劇団「薔薇座」の劇団員をいじめて泣かせた話を自慢気に語るんですよ!
野沢那智が亡くなったとき、「薔薇座」の劇団員から死を悼む言葉が何も出なかったんですよ。
「野沢那智さんの思い出は?」なんて薔薇座出身の俳優さんにふった日には「薔薇座にいい思い出はありません!」ときますからね。
鬼の蜷川以上に怖い演出家だったんでしょうね。
天才的な俳優故に回りがよっぽど大根に見えたか、ドSだったかのどちらかでしょう。
こういう話を聞くにつけ、思い浮かぶのは山本五十六の言葉です。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
すぐに馬鹿野郎帰れ!じゃ萎縮した演技しかできないんじゃないですかねー。
門外漢の呟きですけど。
例えドSでも「もう一つの別の広場」って言う番組単行本を何冊も出したとこは凄いことですね!
(単行本・もう一つの別の広場)