(白黒時代のアトムを似而非カラーで着色したら、色が出ました。もしかして、セル画はカラーだったかも!)
「地球の皆さん、さようなら!」
暴走する太陽。
そのままだと地球の温度が上昇して生き物が住めなくなる!
助かるためには太陽の暴走を止める爆弾みたいなやつを太陽に撃ち込まなくてはならない。
ロボットの少年が太陽の暴走を止める爆弾らしきものを抱えて太陽に突っ込んで死ぬ。
(批判を受けた「地球の皆さん、さようなら」)
ずいぶんと酷いバッドエンドがあったもんです。
なんの作品かって?
アトムですよ!
日本初の連続もののテレビアニメ。
1963年から1966まで放映されました。
断片的な白黒映像しか覚えてません。
スタート時、1歳でしたからねぇ。
自分の最古の記憶!
思い出してみてください。
何歳のときの思い出ですか?
それを聴くと大抵幼稚園児の頃の話が始まっちゃうんだよねぇ!
(アトムをやっていた頃の私と観光バスのおもちゃ)
私は飛行機の中が真っ暗、断片的白黒アトム映像、デカい観光バスのおもちゃとなります。
だいたい2歳児の頃の記憶力。
まぁ、よく覚えてる方ですよね。
アトム、画期的作品でした。
かなり早い時期にAIが感情を持つ問題にアプローチしてます。
アトムより十年近く後に作られた人造人間キカイダー。
石ノ森章太郎作品ですね。
キカイダーは人間との関係に悩んでさすらいの旅に出ました。
1976年にアイザック・アシモフが発表したSF小説『バイセンテニアル・マン』が原作。
ロビン・ウィリアムズ主演でクリス・コロンバス監督が1999年に映画化したのが「アンドリューNDR114」
アンドリューだと、頑張って人工臓器を自力開発して、生身の人間そっくりの肉体を手に入れる。
でも精密アンドロイド扱い。
頭に来て老いと死を手に入れたら、死と引き換えに人間として認められました。
じゃぁ、アトムは感情を持ったAIとしてどうしたか?
(アイザック・アシモフ「我はロボット」
手塚治虫はアイザック・アシモフの「我はロボット」に登場するロボット工学三原則のことはどこにも書いてません。
でも、ロボット工学三原則通りのヤツです。
ロボット工学三原則っていうのはこれね!
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
太陽が人間に危害を加えるから、人間の代わりに犠牲になったでしょ?
地球の皆さんさようならはバッドエンドにしても酷いやね!
お菓子会社がスポンサー契約を打ち切ってきたので、手塚治虫が頭に来て、テレビアニメ用にあんなシナリオ作ったみたい。
でもよっぽどあちこちから怒られたんでしょうね。
1980年に第二シリーズを作ることになりました。
第一シリーズの焼き直しみたいな作品でしたが、結末を変えました。
アトムに彼女ができるんです。
ニョーカって女性型ロボット。
でもニョーカの正体はアトムの研究所からかっぱらわれたアトムの設計図で作ったロボット。しかも中性子爆弾付き。
アトムとニョーカは盗まれた設計図を奪い返します。
ところが、悪党はニョーカの起爆装置を持っていてスイッチを入れちゃう。
爆発したら地球がやばい強力な中性子爆弾。
アトムはロボットの技術者に頼んで中性子爆弾を取り出してもらいます。
でもバラバラに解体しないと中性子爆弾は出せない。
しかも元の設計図なし。
ニョーカは脚を遺して電子部品の山になりました。
再組み立てできないことをわかっているアトムは形見としてニョーカの脚を取り付けてもらいました。
……てな結末でした。
(人間に化けて潜伏したニョーカとアトム)
ロボット工学三原則通りのアトムはアタマはいいけど堅物。
学級委員タイプなんですよ。
面白くない。
漫才もやるペッパーくんの方がハッキリ言って面白いです。
手塚治虫も気がついたんでしょうね。
途中からウランちゃんを出してきました。
オテンバ、ドジ、わがままなアトムの妹ロボット。
(ウランちゃん)
第一シリーズのときは小さ過ぎて分かりませんでしたが、第二シリーズではバッチリみましたよ。
ウランちゃんは可愛いね。
ノーテンキで突き抜けてるとこ、アラレちゃんっぽい!
そうそう。
アトムってアメリカに輸出したヤツは「アストロボーイ」なんですね。
アメコミに既にアトムってキャラがいたため、アストロボーイにしたんです。
でも手塚治虫は悔しかったんでしょうね。
アトムってアメリカのスラングで屁だから変えた!って触れ回ってんですよ。
どうせなら、アトムに屁をこくギミックつけて、アトムが屁をこく度に「くっさー!」って周りがひっくり返るようにしときゃよかったのに。
それじゃ吉本新喜劇か。
おあとがよろしいようで!