レトロ万華鏡

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思い出のアニメ 助っ人アメリカアニメ編11 チキチキマシン猛レース

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チキチキマシン!

チキチキマシン!

猛レェェェスゥウ〜ウウ〜ウウウウウウ♪

11台のスポーツカーで毎回ラリーをするマンガでした。

アメリカ版タイトルは「Wacky Races」、つまり「ヘンテコレース」でした。

まるでひねり無し。つまらん!

それで音響監督の高桑慎一郎さんがインパクトを出そうとしてチキチキマシン猛レースにしたようです。

チキチキはチキチキバンバンって1968年公開のミュージカル映画から。

猛レースは小川ローザのCM「OH!モーレツ」から取ったって後日知りました。

アメリカではCBSが1968年9月14日から1969年1月4日まで17回34話放映しました。

日本での放映は1970年4月6日から7月27日までテレ朝(当時はNET)で行われました。

毎回登場する11台のスポーツカーと搭乗者&ナビゲーター、特徴などを紹介すると……

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00 ロケットカーの外観を持つゼロゼロマシン。レース妨害用の器具を色々搭載している。レース妨害やフロントグリルを伸ばすなど様々なイカサマをしては失敗してビリになる。

ドライバーはブラック魔王、ナビゲーターはケンケン。

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1 岩石オープン タイヤも車体も石で出来ていて、壊れるとその辺の石ですぐに直してしまう。 

タメゴローとトンチキという二人組の原始人が乗っている。

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2 ヒュードロクーペ 幽霊城の格好をしたクルマで、フランケンシュタインと子供のドラキュラが搭乗者。お城の中で臆病者のドラゴンを飼っている。

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3 マジックスリー

ボートにタイヤとプロペラをつけたようなクルマだけど水陸両用で空も飛べる。

レース状況に応じて時には熱気球にも変身する。

天才発明家ドクターHが運転。

ドクターHはブラック魔王が壊した道路を修復したり、ブラック魔王にちょっかいを出して返り討ちに遭うこともある。

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4クロイツェルスポーツ

複葉機にタイヤをつけてそのまま走れるようにしたようなクルマ。

空はもちろん飛べるが、ヒュードロクーペやマジックスリーよりスペックが劣るため、空中戦でやられることも。

ドライバーはコウモリボス。

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5 プシーキャット

攻撃用の武器はないけど、パラソル付きで、エンジンルームでポップコーンやグリルチキンを作って煙を出したりする。

ドライバーはミルクちゃんという色気過剰女。

11台のレーシングカーの中で唯一の女性ドライバーのクルマ。

実況中継のアナウンサーとブラック魔王以外の全男性がミルクちゃんに優しい。

ミルクちゃんもそれにちゃっかり便乗して上位に食い込む。

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6 タンクGT

砲塔付きハーフトラックで、バリバリの軍用車

ドライバーは新兵くんという兵隊でナビゲーターは上官の軍曹閣下。

「撃て!」「撃ちます!」と軍曹閣下の命令を新兵くんが復唱する。

キャタピラで走り、重量が重く、全レーシングカーの中で一番遅いが、頑丈で地雷攻撃などを仕掛ける。

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7 ギャングセブン

1930年代のキャデラックみたいなクラシックカー

床が開く構造になっている。

トラヒゲ一家という七人組の小人のギャングが乗っている。

故障すると床を開けてギャングたちが脚を出して走ってクルマを動かす。

ミルクちゃんとトラヒゲ一家はアメリカでは人気キャラなのか「ペネロッピー絶対絶命」というスピンオフ作品がある。

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(ペネロッピー絶対絶命からトラヒゲに助けられたミルクちゃん。こちらではペネロッピー。日本ではなんとNHKで放映。再放送は東京12チャンネル、今のテレ東で放映された)

1970年に全17回日本でも放映された。

ミルクちゃんがペネロッピーという名前になっていて、毎回マントメガネという怪盗が侵入してくる。

その度にトラヒゲ一家が助けに来るというストーリーだった。

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8 ポッポSL

後にボイラーを積んだ蒸気自動車。

南部出身の熊八とヨタローという二人組のアメリカ農民が運転している。

ときどき火を吹いて暴走する。

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9 ハンサムV9

11台の中で一番レーシングカーらしいクルマ。

車体が脆くて壊れやすいが、何故か簡単に修復してしまう。

ドライバーはキザトトというオネエ言葉の優男だが、大岩を持ち上げる怪力の持ち主。

喧嘩になると低い声で凄む。

ミルクちゃんと仲がいい。

実は中の人は男たちの夜かなの広川太一郎さん。

個性的な台詞回しはミスターBOOのマイケルホイを彷彿させる。

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10 トロッコスペシャ

木のボディーに丸鋸車輪でまるでDIY作品みたいなクルマ。

ドライバーは木こりのドンカッペ。ナビゲーターはビーバーの甚平。

ドンカッペはミルクちゃんを巡ってキザトトの恋のライバル。

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(主役のブラック魔王。キツい性格だけどボケ)

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(相方のケンケン。とぼけているけど実はツッコミ)

この作品は何と言っても小悪魔的でチンケでセコいブラック魔王と傍観しつつキツいツッコミを入れ、フヒヒヒヒヒヒと笑うケンケンの魅力が持ち味ですね。

演出を担当した高桑慎一郎さんのセンスとブラック魔王役の大塚周夫さん、ケンケン役の神山卓三さんの演技が光っています。

アメリカ版はケンケンは笑うだけでセリフがなかったのを高桑慎一郎さんがセリフ付きに変えました。

声優さんの演技力でオリジナルより面白くなった好例のような作品ですね。