ユーユーユー、ユーユーユー、Uバードー!
消えてもらいます!
今回の懐かしのアメリカアニメはUバードです。
アメリカ版の元のタイトルはバードマン。
ひねりなしやなぁ!
この番組もアメリカ版そのままよりタイトルを変え、主題歌も日本語版オリジナルにすることで日本の子供に親しみやすいようにしてあります。
アメリカ版はNBCで1967年9月9日から1969年9月9日まで放映されました。
21回しかなかったので毎週放送しなかったんでしょうね。
日本版は1971年8月から12月までテレ朝(当時はNET)で放映されました。
(主題歌を歌ったフォーリーブス。Uバードのジャケットは見つかりませんでしたが)
主題歌を歌っていたの、フォーリーブスですよ。
なんとか少年合唱団じゃないの。
ジャニーズ起用だなんてセクシーゾーンが主題歌を歌う忍たま乱太郎並みですよ。
力入ってますねー!
主役のUバードを演じたのは宇宙戦艦ヤマトでドメル将軍を演じた小林修さん。
(主演の小林修さん)
10分もの二本を放映し、間に銀河トリオって別のアニメを挟んでいました。
(手からビームと盾を出す)
あらすじはとある諜報部員が僧侶から翼をもらい、空を飛ぶ超人Uバードになる。
基地は火山の中。
相棒はスーパーコンドル。
悪者が現れる度に火山の基地から出動し、両手から出るビームで攻撃する。
敵からの攻撃はビームを盾状にして防ぐ。
エネルギーは額についた紋章でそこから太陽エネルギーを吸収。
太陽電池みたいですね。
夜は昼間集めた太陽光エネルギーの分しか動けないので度々ピンチに見舞われる。
まるでキカイダー01ですね。
(銀河トリオ)
Uバードの話と話の幕間にやる銀河トリオは宇宙船コンコル1号で宇宙を旅しながら悪い宇宙人と戦う宇宙パトロールのお話。
メンバーは身体をガス化するジョー(富山敬)、巨大化出来るガッツマン(関敬六)、サイコキネシスの達人スィート(小原乃梨子)の三人。
ここまで書いて重要なことに気がつきました。
これまで取り上げてきたアメリカアニメの相当数がハンナ・バーベラ・プロダクションの作品だったのです。
この会社の作品で取り上げたのは次の作品。
(ハンナ・バーベラの代表作の一つ。チキチキマシン猛レース)
少年シンドバット
スーパースリー
大魔王シャザーン
怪獣王ターガン
スカイキッドブラック魔王
電子鳥人Uバード
銀河トリオ
次回紹介するドラドラ子猫とチャカチャカ娘もこの会社のものです。
ハンナ・バーベラはウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラが作った1957年に設立したアニメプロダクション。
トムとジェリーはハンナ・バーベラ設立以前に二人が作った作品で、ハンナ・バーベラ設立以降は原作者として関わり、1975〜1977年制作分はハンナ・バーベラで制作しています。
ハンナ・バーベラ設立以降1974年までは別のアニメ監督が入ったり、別のアニメ会社が作ってました。
元いた映画会社MGMがその時期のトムとジェリーの版権を持っていたようです。
ともあれ、ハンナ・バーベラにしてみれば、日本のテレビ局はいいお客さんだったことでしょう。
アメリカのテレビで放映済みのアニメの放映権をまとめて買ってくれる訳ですから。
一方、日本のテレビ局にしてみれば、手塚治虫が強引にダンピングしてきたので、とりあえずアニメ放送枠を作りました。
しかし、黎明期で日本のアニメ会社は軒数も少なく、技術は未熟。
しかもダンピングで低予算にされたままですから、アニメのカラー化がなかなか進まない。
制作本数も少ない。
余ったアニメ枠を埋めるのにフルカラーで良質なアニメを提供してくれるハンナ・バーベラは阪神のバースや巨人のクロマティみたいな頼りになる助っ人外国人みたいな存在だったことでしょう。
放映権だけの商売で既にアメリカ放映で元が取れているので、まとめ買いなら安くしますなんて話もあったかもしれません。
これまでアメリカのアニメ会社はディズニーしか知りませんでしたが、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラという1960年代のアメリカアニメ黄金期を築いた偉大な監督がいたことを初めて知りました。
彼らの日本アニメ界への貢献は大きかったと思います。
日本のアニメ監督が育つまでアニメ界を牽引した訳ですから。