男の怒りか⁈ 男の怒りか⁈
江戸の黒豹〜!
平成の初め頃、時代劇パロディ四コマ漫画がビッグコミックスピリッツに連載されていました。
この漫画で杉良さんがめっちゃいじられていたんですよ。
(江戸むらさき特急から「江戸の黒ヒョウ」
杉良さんが黒ヒョウの着ぐるみ着て、ところ構わず歌うんですよ。
「男の怒りか⁈ 男の怒りか⁈
江戸の黒豹〜!」
散々しつこく出てきたあとのオチがダンボール箱に入れられて、「ウチのクロ、要りませんか?」って貼り紙されちゃうの。
杉良さん、漫画見てたら、ひでぇなって、さぞや苦笑いしたことでしょう。
(新五捕物帳の主役・駒形の新五親分)
その元ネタ時代劇が今回紹介する「新五捕物帳」です。
放映時期は1977年10月18日から1982年11月16日まで。
全196話の人気番組でした。
時代劇には珍しいハードボイルド作品です。
(新五親分と子分の銀次)
主演は勿論駒形の新五に杉良太郎。
子分の銀次に岡本信人。
基本ストーリーは長屋で暮らす貧しい庶民が悪人に騙されて酷い目に遭わされたり、悪事の片棒を担がされたりした挙句、無惨に殺される。
非業の死を目にした主役の駒形の新五親分が大激怒して、悪人の本拠地に乗り込む。
(悪党は拳でフルボッコ。実は合気道で戦ってました。杉良さんは新五のオファーが来たとき、合気道の猛特訓をして段を取ったそうです)
出てきた悪党を十手も使わずに素手でフルボッコにするって話です。
なんだかブルースリーの江戸時代日本版ですね。
原作は陣出 達朗。
他に悲惨なストーリーでは新五が助けた長屋の人たちが全員長崎から逃げてきた隠れ切支丹で、切支丹がバレて全員処刑。
(「長屋の人たちを助けた俺も切支丹だ!サァ殺せ!」
このあと無理矢理踏み絵を踏まされます)
長屋の人たちを助けた俺も切支丹の仲間だ!
サァ、殺せ!って叫ぶ新五を同心たちがよってたかって取り押さえて、無理矢理新五に踏み絵を踏ませて引きずり出すなんてのもありました。
暗いですねぇ!
陰鬱ですねぇ!
全然救いがないですねぇ!
野村胡堂先生が見たら、こんな暗くて不健康な時代劇はダメだよー!って怒るかもしれませんねぇ。
胡堂先生が怒るまでもなく、杉良さんもスタッフも流石に暗過ぎると思ったのか、終盤の方では明るい話も入れてました。
人気番組ではあったんですね。
4年もやってただけでなく、スペシャルもやりました。
1981年9月29日と1982年4月6日の二回。
(新五親分の手に負えない巨悪が出てくると金さん出現)
1981年は遠山の金さんと新五一人二役。
(盗っ人を捕らえてみればそっくりさん。新五と鼠小僧だなんてシャレになりません)
で、テーマソングが江戸の黒ヒョウ。
それじゃアンソロジーも出るか。