レトロ万華鏡

昭和レトロなものいっぱいのブログです。

思い出のドラマ現代劇編1 怪奇大作戦

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思い出のドラマは今回から現代劇編です。

ヒーロー物は数が多いので別枠で後日やるとして、ヒーロー物でない特撮、子供ドラマ、大人向けドラマで印象的なカラードラマを紹介します。

以前に似而非カラーシリーズで白黒ドラマを紹介しましたが、今度はカラー編です。

第一回は「怪奇大作戦」です。

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(SRIのメンバー)

警視庁で捜査が出来ない怪事件の解決に当たるSRI。

警視庁の外郭団体と思われる民間組織です。

まるでXファイルですね。

でも怪獣や宇宙人は来ません。

怪奇現象か心霊現象に見せかけた科学トリックを地道な捜査で見破るのです。

まぁ怖かったですね。

人間が泡を吹いて溶けるわ、刃物を振り回す不気味なアンティックドールは出るわ、京都の有名仏像がポンポン消えるわ、人間がいきなり発火するわ、生首は散歩するわ……。

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(刃物を振り回すアンティークドールキャンディーズの蘭ちゃんの歌に「アンティークドール」ってあったけど、この人形が出てきたらやだなぁ。また余計なことを考えてしまった!)

ウルトラセブンがM78星雲に帰っちゃった後、いきなり円谷プロが作ったのが、これですよ。

ゲゲゲの鬼太郎がブームになったんで、ウチらもなんかやろうとエイやっと作っちゃったみたい。

特撮だけど誰も変身しません。

Xファイルと違ってSRIの捜査対象はほぼ正体不明な殺人事件。

まぁ、仏像が消える回は窃盗犯でしたが。

警視庁と合同捜査になりますが、民間組織だけに警察は何だか上から目線。

放映期間は1968年9月15日から1969年3月9日まで。

当時は私は幼稚園の年長さんで、家のテレビは白黒でした。

したがってカラーで観たのは大人になってからです。

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主役は岸田森演じる牧史郎。

タバコとコーヒーがトレードマーク。

毎度変な推理をするけど実はそれが大正解。

姉を戦時中の機銃掃射で失い、父を科学犯罪で失った。

一見冷徹そうに見えるが、実はトリックの解明に集中しているだけ。

この牧史郎と一緒にSRIで働く主要メンバーは次のとおり。

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ボスは原保美演じる的矢忠。警視庁の鑑識上がり。

警視庁捜査一課の町田警部と親しい。

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勝呂誉演じる三沢京助は防大出身のマッチョ。

しかし、科学知識も豊富でSRIでは白衣姿で仕事をしていることも。

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松山省二演じる戦後生まれの若手野村洋はフットワークの軽さがウリの青年。

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小橋玲子演じる事務員小川さおりはウルトラセブンならアンヌ隊員の立ち位置。

かまいたちの回では自ら囮役を買って出た。

あまり見かけない女優さんだなぁ……って思ったら、1970年代に引退された方でした。

他にSRIのメンバーでなく、警視庁側メンバーですが、的矢忠所長の元同僚・町田大蔵警部がレギュラーでしたね。

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演じていたのは仮面ライダーおやっさん立花藤兵衛役で有名だった小林昭二

野村洋と小川さゆり以外、全員戦中か戦前の生まれで、太平洋戦争の爪痕みたいな話も混じっているところに時代を感じますね。

何せ52年前のドラマですからね。

レギュラーで亡くなられた方もいるし、御存命の方もかなりのお年です。

SRIは特殊防弾ジャケットや発信機、レーザーガンなど警察にはない特殊装備を持っていますが、専用車もかなりユニークでした。

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(トータス号)

ウルトラマンガバドンみたいな妙なデザインの二人乗りのクルマ「トータス号」

後に帰ってきたウルトラマンでレーシングカー流星に改造されました。

かなり大人向きの作品でしたが、同時に子供たちに「ホントに怖いのは怪獣や妖怪ではなく、歪んだ人間の心だよ!」ってメッセージを発信していたようです。

私はことあるごとに悪霊が怖いのは肉体がないからではなく、そこに悪意があるからだって言ってますけど、どうもその発想の原点がこの「怪奇大作戦」だったようです。