窓から表をのぞいてみるだけじゃ
わからないさ すばらしい人生 ♪
ドジでノロマな亀っぷりなら堀ちえみの客室乗務員松本千秋に負けてません。
主人公青山はるか(岡崎友紀)は新人バスガイドですが、松本千秋みたいにウジウジしてません。
便所の100ワット!
とにかく明るくてノー天気。
(鬼瓦女史に怒られる青山はるか)
春川ますみ演じる主任バスガイド鬼瓦女史丸山や三ヶ月先輩といばり散らす島田花江(十勝花子)にいじられ、いびり倒されますが、全然気にしてなくてギャグで跳ね返すのです。
(三か月先輩にイビられる青山はるか。でも凹んでない!)
しかし、青山はるかは偽名。
その正体は観光バス会社の社長令嬢青木まどか。
バス会社の社長の家は格式ある旧家。
何故か、子供の時に決められた許嫁と政略結婚をしなくてはならないという戦国時代みたいな家訓がある。
青木まどかは政略結婚を嫌って家を飛び出して、偽名で父の会社にバスガイドとして、就職したのでした。
(登場するバスは時代を感じさせますね。周りのクルマもですが)
無茶な設定ですよね〜!
偽名で入社出来んのかよ!
少なくとも親父さんにバレるべ!
もし、こんなことが起こるとしたら、バス会社の総務人事に青木まどかの政略結婚に同情的でなんとかしてやろうって社員が複数いたとしか思えません。
で、どっからともなくモグラ叩きのモグラみたいにヒョコヒョコ出てくるのがアイアンキング!
浜田光夫ですね。
婚約者の皆川龍二。
ホントは青木まどかに恋心とかなくて、婚約者として許嫁の失踪に責任を感じて探していただけだったりします。
お互いに古い家訓に縛られているだけでその気がないことに気が付きます。
(運転手本田卓丸を演じているのは驚いたことに若い頃の平泉成!声は嗄れてません)
しかも青木まどかは本田卓丸ってイケメンだけど、どこかふてくされたところがあるキムタクみたいなタイプの運転手が好き。
お互いの本心が分かって、青木まどかはアイアンキングとタッグを組んで、青木家の古い因習の許嫁制度をぶっ壊しにかかります。
本業のバスガイドの方はお客や意地悪上司の無茶振りをギャグにしていなしてしまいます。
(最後に折れる恐怖の母上)
最終回では家族会議で如何にも旧家の因業ババア然としたお母さんが折れます。
「こんな古いしきたりは私の代で終わりにしましょう!あなたは自由恋愛をして構いません!」
そう言いながら家訓の書かれた巻物みたいなのを破り捨てます。
(お母さんが家訓を破り捨てる時オロオロしていた気弱なお父さんは田崎潤。多分入婿なんでしょうな)
まぁ、痛快なラブコメでしたよね。
放映期間は1971年10月5日から1972年9月26日まで。
放映開始時、私は小学3年生。
当時の私たちはどんな気分で見ていたか?
(なんたって18歳!で青山はるかに毎度毎度ツッコミをかます相方はなんと松坂慶子!)
バス遠足のときに岡崎友紀みたいな綺麗で面白いバスガイドさんに当たらねぇかな〜!でしたよ。
バスガイドさんが美人で面白いとみんなノリノリになってさ、歌やゲームで盛り上がるんですよ。
まさにパラダイス!
逆に不美人で詰まんないバスガイドさんに当たると地獄でしたよ。
盛り下がるから、みんなうつむいて、遠足のしおりとかみ始めるの。
しばらくすると、バスの後ろの方から嫌な声や物音がしてねー。
補助席下の通路に後ろから酸っぱい臭いの液体がツ〜なんて流れてきて、補助席の連中が脚を上げて騒ぎ出すんですよ。
「わ、汚ねぇ!」ってね。
たちまちバケツリレースタート。
ね、地獄でしょ?
遠足がパラダイスか地獄かを決めていたのって、結構バスガイドさんの力が大きかったですね。
そう思いません?