レトロ万華鏡

昭和レトロなものいっぱいのブログです。

思い出のドラマ現代劇編13 名もなく貧しく美しく

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中学1年が終わり、もうすぐ厨二病

もとい、中学2年に上がる春休みのこと。

見ちゃったんですよ。

想像もつかないとんでもないドラマを。

「わだし、ビビギゴえません」(私、耳聞こえませんと言っているのですが、発音がそんな風になってました)

そのドラマの主役は耳の不自由な夫婦。

奥さんが島かおり

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発語はあるけど発音が不自由。

旦那さんは全く声が出せない人であばれはっちゃくのお父さんで有名な東野英心

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放映期間は1976年3月8日から5月7日。

中学2年の新学期前。

まだ鉄ヲタになってなかった私のやることといえば、中学1年の復習か、近くの模型屋で安いプラモを買って、作って筆塗りで色を塗るくらい。

昼下がりは母の作ったお昼を食べながらドラマを観ました。

花王愛の劇場っておばさんドラマですが、衝撃的でしたね。

耳の不自由なことを理由にあっちこっちで差別されるし、あばれはっちゃくのお父さんは耳が不自由なことを理由に会社をクビになって、昼から酒飲んで、手話で「さ〜け〜は涙か、溜息かぁ」なんて歌ってる。

赤ちゃんが生まれるけど、ベビーベッドから転落して、泣いてるけど耳が聞こえないから気がつかなくて死なせる。

次の子が生まれたときは、前の経験から目を離さないよう気をつけているけど、大きくなって、耳の聞こえない両親と揉めてばっか。

途中で新学期が始まったから最後まで見られませんでしたが、まぁ不幸のてんこ盛り。

原作は終戦直後の実話で、最後は奥さんが交通事故で亡くなるらしいんですけど、そこは見られませんでした。

主題歌は由紀さおりの「めぐり逢い」って曲。

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エンディングで薄紫色のバックに影絵の手が出てきて、手話で歌詞をやるんです。

今もですが、韓国人を含め、外国の方とのお付き合いはありますけど、耳の不自由な方とは交流がないので、とにかく驚きましたよ。

え?耳の不自由な方ってこんななの?って。

娘は短大の同級生に一人いるって。

娘から聞いた限りでは耳の不自由な方って唇を読むけど、子音の聞き取りと発音が苦手なんですって。

となると、「私、耳、聞こえません」は「ああい、いい、いおえあえん」になるのかしらん?

この衝撃的ドラマ、もう一度見てチェックしてみたいとこなんですけど、DVDが出てません。

ビデオも。

ググると1961年に封切られた高峰秀子小林桂樹の白黒映画しか出てきません。

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(白黒映画版を似而非カラー化してみました)

ううむ、残念だなぁ!