こちらもとある方から頂いた戦前の絵葉書です。
駅とか観光地化した建造物ではなく、保険屋の本社ビルが絵葉書って珍しいパターンですよね。
契約者に配ってたのかなぁ?
ビル自体はなかなか凄いんですよ。
1925年竣工で、建築設計はヴォーリズ建築事務所です。
モーリス持てばスーパースターも夢じゃない!…とは関係ありません。
ヴォーリス建築の有名どころなら、東京お茶の水の作家缶詰施設?の山の上ホテルとか、京都の高級中華の東華菜館本店とか関西学院大学のキャンパス辺りですね。
(山の上ホテル)
このビルは鉄筋コンクリート9階建ですが、当初の設計では10階建てでしたが、建設中に関東大震災が発生。
耐震性強化のため9階建に変更したってエピソードが残っています。
空襲にも燃えず、進駐軍の接収も何故かされなかった大同生命肥後橋ビル、戦後まもなく、1、2階を大阪そごうに貸し出したことも。
戦前、戦後の大阪を象徴する見事なオフィスビルでしたが、1990年に解体されて新しいビルに建て替えられました。
(今の大同生命ビル。低層階が細い!地震が来たら、ポッキリ行きますって)
この新ビル、低層階より高層階の方が床面積が広くて、大袈裟に言えば地面に突き立てたガリガリ君なんですよ。
こんなスタイルはハッキリ言って地震に弱いです。
阪神淡路大震災を経験したのにこんなの建てちゃってもう。
大正末のビルに耐震化工事をして残した方が良かったのになぁ!
古い絵葉書と今の大同生命ビルを交互に見て、ため息をつくのでありました。