思い出のアニメ ジャパニメーション編6 藤子不二雄ワールド3
(怪物くんのポスター。こちらは第二シリーズですね。
デェベテランの野沢雅子さんが怪物くん。第一シリーズは那智チャコのチャコちゃんこと白石冬美さんでした。
第二シリーズもやりたがってましたが、断られました。
お気の毒。私は白石冬美さんの方が良かったですね。
だって野沢雅子さん、初期ゲゲゲの鬼太郎とドロロンエンマくんまでやってますからね。キャラかぶっちゃいますよ。ただ、とんでもなく器用な方なのでドロロンエンマくんVS怪物くんなんて映画を撮って、二役を頼まれても淡々とやっちゃうでしょうけどね)
「俺は、怪物くんだっ!怪物ランドの王子だぞ!」
怪物くんのテーマなら「か〜いかいかい」だろ!って?
このあたりで世代が分かれますよね。
給食に鯨の竜田揚げが出たか?とか御飯給食があったか?と同様でしてね。
「俺は、怪物くんだっ!」は1968年4月21日から1969年3月23日までの1年間放映された白黒アニメです。
(セル画、カラーだったんですかね。似而非カラーで着色したらそれっぽい感じになりました)
後に笑うせえるすまんを手掛ける藤子不二雄A作の漫画が原作。
妖怪魑魅魍魎ばかりが暮らす異世界「怪物ランド」の王子様怪物太郎。
王位継承のための修行として、怪物大王に地上に送られてしまいます。
従者は3人。
(フランケン)
フンガー!しか言わないフランケン。
「あっしは〜でがんす」って口調の狼男。
ザーマス言葉で妖怪博士のドラキュラ。
フランケンは荷物持ち。
(オオカミ男)
オオカミ男は料理人。
(ドラキュラ)
ドラキュラは教育係です。
(怪物屋敷屋敷)
この4人は「怪物屋敷」なる怪しい洋館に住んでいます。
近くに木造アパートがあって、その一室はアジト。
アジトと怪物屋敷は地下道で繋がってます。
(市川ヒロシ)
アジトの隣室には市川ヒロシという少年が住んでいて、怪物くんの友だち。
ヒロシは早くに両親を亡くし、歳の離れたお姉さんが働いて、ヒロシの面倒をみています。
藤子不二雄Aらしい暗い設定ですね。
でも、ドタバタ喜劇。
怪物くんは顔をクシャクシャっと揉むとどんな顔にでも変身できます。
普段は子供の姿ですが、手足はワンピースのルフィみたいに自由に伸び縮みします。
手足を伸ばして、顔を変えれば、大人にも化けられます。
O次郎のような衝撃波で爆発も起こせます。
大怪獣もでんぐり返る怪力無双。
でも、雷が苦手。
雷小僧のエレキドンには一度やられてます。
(エレキドンと怪物くん)
狼男は普段は坊主頭の腕利き料理人のオッサン。
でも月見蕎麦やお盆など丸いモノを見る度に一々狼になります。
フランス料理の厨房じゃ、丸いお皿だらけだから、狼のまんまになっちゃいますね。
フランケンはボケ役専門。
ドラキュラは鬼太郎の目玉の親父みたいな知恵袋。
ヤフー知恵袋みたいなヤツですが、所詮ドラキュラなので、昼間は行動できません。
しかもニンニク嫌い。
狼男は一生ガーリックトーストは作れなさそう!
ここに怪物くんの恋人の怪子ちゃんまで絡んできます。
勿論、毎回ゲストで変な怪物が出てきて渡り合います。
でも、白黒版第一シリーズにはサブキャラでユニークな人がもう一人います。
なんと映画解説者の淀川長治さん!
(淀川長治)
要所要所で「ハイ、皆さん!またお会いしましたね!」と言って解説を始めます。
この手法は後々のヤッターマンの富山敬さんの「説明しよう!」や患者より危ない精神科医・伊良部先生の「空中ブランコ」の精神科医の解説でも応用されました。
最終回では怪物くんはヒロシに正体を見せて、怪物ランドに帰ります。
藤子不二雄Aにしてはハッピーエンドでしたね。