人間とは酷く自分勝手で自分に都合のいいように、虚飾する。
こんな時代を超えた普遍的テーマを取り上げたのは映画「羅生門」
黒澤明監督作品です。
1950年代の白黒日本映画のスチールを検索すると黒澤映画がめっちゃ引っかかります。
てなわけで今回も黒澤映画です。
封切は1950年。
公開当初は難解で訳がわからないと大不評。
当然不発です。
制作、配給は大映。
社長の永田雅一は訳のわからん映画を作りよって!とぶち切れ。
企画責任者がクビになりました。
ところが、海外に映画「羅生門」が紹介されると状況は一変しました。
1951年ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
大絶賛となりました。
平安時代の京都。
雨の羅生門で旅の坊さんと薪売りが下男相手に妙な話を始めます。
一人の武士が殺されました。
検非違使に尋問されたのは泥棒の多襄丸(三船敏郎)、殺された武士の妻(京マチ子)、霊媒師に呼び出された武士の霊(森雅之)
三人どもてんでんバラバラな証言をします。
三人は保身の為嘘をついてました。
それが目撃者の坊さんと薪売りの証言で真実がバレるのです。
人間の醜いエゴを描くと共に心理ミステリー的要素も含んでますね。