レトロ万華鏡

昭和レトロなものいっぱいのブログです。

似而非カラーシリーズ 白黒映画のスチールをカラー化する6 羅生門

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人間とは酷く自分勝手で自分に都合のいいように、虚飾する。

こんな時代を超えた普遍的テーマを取り上げたのは映画「羅生門

黒澤明監督作品です。

1950年代の白黒日本映画のスチールを検索すると黒澤映画がめっちゃ引っかかります。

てなわけで今回も黒澤映画です。

封切は1950年。

公開当初は難解で訳がわからないと大不評。

当然不発です。

制作、配給は大映

社長の永田雅一は訳のわからん映画を作りよって!とぶち切れ。

企画責任者がクビになりました。

ところが、海外に映画「羅生門」が紹介されると状況は一変しました。

1951年ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞。

第24回アカデミー賞外国語映画賞受賞。

大絶賛となりました。

原作は芥川龍之介の藪の中と羅生門です。

平安時代の京都。

雨の羅生門で旅の坊さんと薪売りが下男相手に妙な話を始めます。

一人の武士が殺されました。

検非違使に尋問されたのは泥棒の多襄丸(三船敏郎)、殺された武士の妻(京マチ子)、霊媒師に呼び出された武士の霊(森雅之)

三人どもてんでんバラバラな証言をします。

三人は保身の為嘘をついてました。

それが目撃者の坊さんと薪売りの証言で真実がバレるのです。

人間の醜いエゴを描くと共に心理ミステリー的要素も含んでますね。