レトロ万華鏡

昭和レトロなものいっぱいのブログです。

似而非カラーシリーズ 日本の特急9 にっちもさっちもどうにもブルドッグ

地方にもこだま型の特急をという動きは非電化区間の感染にも波及しました。

そこで、ディーゼルカーの特急でこだま型を作ろうということになりました。

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 導入される路線は東北本線

ビジネス特急こだま号が導入された当時、東北本線は全線非電化区間でSLのC62がつばめやはとやかもめのお古の客車を牽引していました。

そこに1960年12月10日にデビューしたのがこのキハ81でした。

ボンネットにはサービス用電源用のサブエンジンと走行用メインエンジンを積み、単線区間でのタブレットキャッチも容易にするためこだま号より運転台を低くしたため、ビジネス特急こだま号とは異なりかなりごつくなりました。

それで鉄道ファンの中にはブルドッグと呼ぶ人も。

ちなみにこだま型電車はマッコウクジラと呼ぶ人がいましたね。

キハ81は特急はつかり号として上野と青森を10時間弱で結ぶことになりました。

SL時代は12時間かかっていたので大幅なスピードアップです。

ただしSL時代から電車に代わるまでの間は上野から仙台までは線路が比較的平坦な常磐線を経由していました。

ところがこのはつかり号、初期故障がやたら多かったため、はつかり号ではなく「がっがり号」だなんて揶揄する声もありました。

1968年に東北本線が電化されるとキハ81は上野ー秋田のつばさ号に転用され、その後、いなほ、ひたちに転用され、さらに紀勢本線のくろしおとなり、1978年の紀勢本線西半分の電化で全社廃車となりました。

現在は京都鉄道博物館にキハ81 3が保存されています。

大阪の鉄道科学博物館で展示されていたときに内部のカラー写真を撮影したのでお目にかけましょう。

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 これが車内の様子。ほぼビジネス特急こだま号です。

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 運転席はこんな感じでした。

このキハ81ですが、1961年に127両も増備されましたが、このときは先頭車のフルモデルチェンジが行われ、ボンネットスタイルから分割併合が可能な貫通型に変わり、キハ81のときは食堂車が付随車だったのをエンジン付きに改め、名称もキハ82となりました。

キハ82はその後、1962年度に15両、1963年度に39両、1964年度に78両、1965年度に90両、1966年度に9両増備され、北海道や高山本線、山陰、四国など非電化の幹線で大活躍しました。

非電化時代のひばり号もキハ82です。

ボンネット型ブルドッグがどう変わったか、北海道旅行の際に撮影したものをお目にかけましょう。

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 列車は1982年に撮影した特急おおとり(函館ー網走)です。

こうして在来線特急網はこだまスタイルの電車、寝台電車ディーゼル特急で形成されていきました。