似而非カラーシリーズ、今度は緊急車両に行っていましょう。
1960年の韓国で行われた消防
実はここに登場した消防車と同形のものが江原道洪川の洪川郷土資料館の入口に保存されています。
元々春川に配属されていたもので、1958年に洪川の消防団に贈られたものでした。
1960年代はGMC軍用トラック改造車ばかりでしたが、1970年代になると日本からいすゞTX消防車が入ってきました。
写真のものは空中作業車です。
似而非カラー化してみたら全体的にオレンジ色になりました。
夕暮れ時みたいですね。
1960年代のソウルの消防車には化学車らしき消防車もありました。
ソウル中部消防署所属のものですが、タイトルは水タンク消防車。つまり水槽付きポンプ車です。
救急車も見てみましょう。
韓国最初の救急車として紹介されていたポーターアンビュランスカーですが、最初は米軍の小型トラック改造の救急車をそのまま払い下げてもらっていたみたいですね。
こちらはソウル大学病院所属の救急車。
実は韓国の消防署が救急車を保有し始めたのは1980年代以降のこと。
1970年代までは大きな病院が救急車を保有し、有料で搬送していました。
そのため、貧しい人は救急車を利用できず、重篤な患者をタクシーに乗せて病院に連れて行くありさまで、亡くなる方も多かったそうです。
ソウルオリンピック誘致のために1980年代に法整備を行い、徐々に導入していったのでした。
さて、パトカーは?
似而非カラーに加工できる適当な白黒写真がないので、ソウルの警察博物館で撮影した最初のパトカーをお届けしましょう。
鍾路警察署のパトカー。
米軍払い下げのジープを白塗りして使いました。
この辺の事情は日本のパトカー誕生時とほぼ同じです。
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