「人間はみんな少しずつ違うのが当たり前で、それを個性と言います」
数々の名言で彩られた学園ドラマ。
そして、太陽にほえろを始めとする刑事ドラマを陳腐化した金字塔のような作品。
……となれば武田鉄矢演じる熱血名教師坂本金八が主役のドラマ「3年B組金八先生」ですね。
(新任時代の金八先生)
非行、不登校やイジメや校内暴力を扱うだけでなく、時代を先取りして中学生妊娠やLGBTの問題まで扱う恐ろしく進歩的なドラマでした。
1979年から2011年まで32年間に渡ってスペシャルも含めて断続的に放映されました。
新任教員から定年までやってしまったんですよ。
(定年間近の金八先生)
演じていた武田鉄矢は金八ファンから「サイン下さい!記念写真も!」って言われて「赤の他人のアンタにサインや記念写真を頼まれる覚えはない!」とけんもほろろに断ったとか悪い評判がネットに広まっていますが、ドラマの中の金八先生は理知的で人格者でした。
金八先生第一シリーズの主な同僚は次のとおり。
数学の乾先生(森田順平)
社会の服部先生(上條恒彦)
英語の左右田先生(財津一郎)
家庭科の池内先生(吉行和子)
美術の田沢先生(名取裕子)
保健室アマゾネス天路先生(倍賞美津子)※後に金八と結婚する
野村教頭(早崎文司)
君津校長(赤木春恵)
第一シリーズで売り出してもらった生徒たち
杉田かおる(何と中学生妊娠する役!)
鶴見辰吾(その相手)
三原じゅん子(「腹にしとけ!」の恐怖のスケバン)
つちやかおり(布川敏和の元嫁)
金八先生は人気学園ドラマでしたが、スピンオフ作品として金八先生が転任し、別の先生が担任になる桜中学シリーズが作られました。
[桜中学シリーズ]
1年B組新八先生
(放映期間:1980年4月4日〜9月26日)
岸田智史演じる頼りない新米教師新田八郎太の物語。見栄晴が野球部員で登場)
(放映期間:1981年4月17日〜1982年3月26日)
さとう宗幸演じる仙台出身のズーズー弁の教師伊達仙八郎の物語。シブがき隊の薬丸裕英、本木雅弘、布川敏和のデビュー作。京都からの転校生役で三田寛子もいた。
3年B組貫八先生
(放映期間:1982年4月9日〜1983年3月25日)
満州からの引揚者で父親死去により大阪に集団就職。進学を諦められず、川崎の定時制高校、大学の二部を経て教員になり、十年間夜間中学の教師を務めた苦労人教師神崎寛八の物語。
寛八役は川谷拓三。
他の桜中学シリーズに比べておっそろしく地味な先生です。
口八丁手八丁の金八先生のような熱血漢ではなく、生徒の成長をじっと見守って必要なときにポツリとアドバイスをする味わい深い先生。
好きでしたよ。
こういう先生。
大学二部出の苦労人ではないけど、中学高校の地理の先生がこのタイプでした。
シュンエイ、シュンエイって可愛がってもらったな。
一つだけ後悔していることがあるんですよ。
高校時代に鉄研創設失敗事件ってあったの。
高校の鉄ヲタ仲間と鉄道研究会を起こそうとしたんだけど、顧問に選んだ鉄道の好きな先生が非常勤講師だったから、却下!
それっきり。
私の卒業した翌年に何と母校に鉄道研究会ができたの。
悔しかったねぇ。
あのとき、私を可愛がってくれた地理の先生のところにみんなで行ってアタマ下げてたら、地理の課外授業を兼ねた形で鉄道研究会の発足にGOサイン出ましたよ。
たぶん間違いない!
ま、そっちがコケてハガキ職人頑張ったから、黒歴史というほどでもないですが。
金八先生と聞くと今でも地味だったもう一つの3年B組と、昔の地理の先生のことを思い出します。